この記事では、
「事故で転倒、それが原因で後縦靭帯骨化症が悪化、手足のしびれが治らない、どうしたらいいんだろう」
そう思っている人に向けた記事です。
実は、何を隠そう私がいま、後縦靭帯骨化症に苦しんでいる本人なんです。ですので、同様の症状で苦しんでいる方も多いと思いますので、参考になるか分かりませんが、これから何回かに分けて、この病気についてブログをアップしていきます。
1.ちょっとした気の緩みからバイクの事故に
2019年11月、いつものようにバイクでお昼を食べに行こうとしていた時のこと、その少し前に海外出張が続いていたこともあり、とにかく疲れていた。そのせいか、バイクであったにもかかわらず、ウトウトしていたのか、気がついたら、目の前にガードレール迫っていた。そして、何かにぶつかったような感覚に陥った後、次の瞬間気がついたら、目の前に青空が広がっていた。
2.事故直後は意外に冷静
最初は何が起きたかわからなかったが、すぐ事故ったことに気がついた。頭の中は真っ白、次に思ったこと、俺って、生きてる?息もできるし、目も見える、考えることもできる、なんとか生きてるみたいということがわかった。
「あー、とりあえず、生きてるー!良かった。」
それが素直な感想だった。
で、その次に思ったこと、身体動くかな。意外に冷静だった。順番に動かしてみた。右腕、手先、左腕、手先。
「えっ、左腕、指先動かない。えー、」次に右足、そして左足。
「あれ、左足も動かない。がーん。」
人生終わったかなと思った。
そして、次の瞬間、左肩から胸にかけていままで経験したこともないような激痛、叫ばずにはいられなかった。
「痛い、痛い、痛い、痛い」
幸い通りがかりの人がいて、
「どうしたんですか?」と、
「すみませんが、救急車呼んでください。」
意外に冷静だった。でもすごい激痛。。。
そして、なんとかポケットから携帯を取り出し、妻に電話、留守電だった。
強風が吹く中、風邪の音と、叫ぶような声、「やばい、事故った」と告げた。
3.救急では治療はしてくれない
それからすぐに救急車が来て、着ている洋服を切り刻まれ、タンカに移され、そして救急車に担ぎ込まれた。搬送先の病院を探してくれたんどけど、近隣に病院、二箇所から断られ、結局、大船のとある病院に搬送されることになった。
病院までは約1時間くらい、救急車では痛み止めすらくれない。なので、ずっと、「痛い」と、千回以上は叫んでいたと思う。
救急車の中で、救急隊の方が妻に電話、「今後ろで叫んでいる声が聞こえるでしょう」って、痛くて叫んでいても、冷静に聞こえるものだった。
4.病院の救命救急センターは寒かった
病院に着くとすぐに痛み止め打ってくれたこともあり、しばらくして痛みは治ったてきたが、身体の左上半身全部がちょっと動くたびに激痛で、ほとんど身動きができなかった。
そこからは、検査の連続。レントゲン、CT、MRI、血液検査と、ドラマの中のようだった。
救命救急センターのベットの上で、動かない左手足を動かしてみるが、やっぱりほとんど反応が無かった。どうなるんだろう、不安だけが募る。血圧が下がっているせいか、猛烈に寒かった。
5.検査の結果、骨折、肺挫傷、そして入院
検査の結果、鎖骨、肋骨合計三箇所骨折、高エネルギー外傷、肺挫傷が明らかに。幸いなことに頭、脊椎には異常は無かった。
そして、血が出ていなかったこともあり、見た目はわりと軽症だったためか、「入院の必要あるかな」、みたいな会話聞こえてきた。
私の怪我は、整形外科の範ちゅうのようだった。ただ、土曜日だったこともあり、そこには外科しかおらず、整形外科医はいなかった。だから、プライオリティは低いようだった。周りにはもっと酷い急患がいたのでしょうがなかったけど。
結局、肺挫傷で入院、高エネルギー損傷だったこともあり、左上半身は鉛のように重く、酷い痛みで、まったく動けなかった。
6.詳細な検査の結果、後縦靭帯骨化症が判明
そして、その日はトイレにも行けず、看護師さんに、人生初めて、尿道に管を入れられ、尿をするという経験もした。若いきれいな看護師さんだったこともあり、かなり恥ずかしかった。
翌日も激痛のため、まったく動けなかった。その次の日、激痛はまだ続いていたが、自動で起こしてくれるベットの機能のおかげで、やっと一人で起き上がることができた。ただ、トイレまでも歩くことができなかったので、都度、看護師さんを呼んで、車椅子で連れて行ってもらっていた。その時は、立つ、座るのが本当に辛かった。
平日になり看護婦さんにベットから起こすのを手伝ってもらい、車椅子に乗せられ。整形の先生の受診。鎖骨、肋骨骨折を確認、肋骨が合計で三箇所折れていること、左腕の骨に身ヒビがあることがわかった。そこで歩けない、手が動かないなど症状を伝えると、先生が、MRIをみて、
「あれ、後縦靱帯骨化症じゃないかな」
「え、後縦靱帯骨化症?何ですか?」
「うーん、それも手足が動かない原因じゃないかな」
更に翌日脳神経外科の診察、
「これは後縦靱帯骨化症ですね。事故などで悪化することがあるんですよ。ただ、今回骨折打撲などいろいろあるので、少し様子見ることが重要だと思います。」
この日を境に、私と「後縦靱帯骨化症」との付き合いが始まった。